瓦屋根は魅力的★第2編(地震に強い家の証し~)

瓦屋根は重量があるから地震で倒壊しやすい。』 『瓦屋根は地震に弱い』 建築の世界に入る前の頃は、

こんな風に認識していました。皆様はいかがですか?でも建築に携わるようになり実際は今まで思い込んでき

たこととは違うことを知りました。建築って複雑で奥が深~いです。まだまだずっと(一生かも)勉強が必要だと

いつも思います。 

ではなぜ『瓦屋根だから地震で倒壊した』などの認識をされてしまったのか?

それは昭和56年以前に建築基準法(旧耐震基準※と言われる)で建てられた住宅の倒壊が関係しているから

です。倒壊した建物の多くが昭和56年以前の耐震基準での住宅でした。また、その当時屋根に使われていた

屋根材で一番多かったのが瓦屋根であり、瓦も現在のように全瓦釘打ちの施工ではなかった為、揺れでずれ

て落下してしまったということもあったからです。

※旧耐震基準で建てられた住宅は接合部の金物がなかったり、耐震力の低い「木ずり壁」で作られていたり

「筋交いが少ない」建物が多く見られ、なおかつ老朽化も進んでいました。

建築基準法は、その後更に阪神大震災での教訓を盛り込み、「耐力壁の配置のバランス」「金物」「基礎形状」

など改正されました。平成12年にまた改正され、平成28年6月にも一部が改正されました。耐震性が強化され

て現在に至っています。

現在の建築基準法でよくでてくる「構造耐力上主要な部分」という文があります。

この※建築基準法施行令第1条3号に規定する「構造耐力上主要な部分」とは 基礎、基礎ぐい、壁、柱、

小屋組、土台、斜材(筋かい、方づえ、火打材)その他これらに類するものをいう。 とのこと。

条文を読んでいると、いつの間にやら眉間に深~いシワガ…。すぐ下にでも、ものすごく分かり易い解説文

でもあればいいのになといつも思います。

住宅の品質確保の促進等に関する法律(通称品確法)で10年瑕疵担保保証しなければならない部分として、

「雨水の浸入を防止する部分」とこの「構造耐力上主要な部分」の2つを挙げています。

そして地震保険に関する法律では、この「構造耐力上主要な部分」の損害額を査定しててん補される保険金

額を定めているとのこと。

上記の「構造耐力上主要な部分」は構造強度に関する規定の要とされているといえます。

いわゆる住宅の構造強度が最も必要とされるヶ所であるということですよね。木造住宅は地震力や風圧力な

どの水平力に、※耐力壁で抵抗します。なので、耐力壁の種類と量が要となります。

耐力壁とは木造建築物において、柱・梁・筋かいから構成される壁のことです。

ハクモンで標準仕様としているTIP構法は下地材を斜めに張り、三角の合板を用いた耐震壁で、構造力学に

よって考案されたもので、とっても強い耐力壁なのです。くわしくはハクモンのホームページ『大地震から家族

を守るTIP構法』をご覧くださいませ

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学校で構造耐力がいかに重要であるかを倒壊実験

のモニターやデータなどを観て学びました。

上記は壁量計算(壁量の確保)・4分割法(配置のバ

ランス)・N値計算法(柱頭・柱脚の接合方法)の算出

する資料です。それぞれ計算式があり数値をあてが

えて算出します。が、よく計算式を忘れてしまうの

で、この資料は手放せません
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地震力に対する必要壁量=床面積×床面積に乗ず

る値となります。

床面積に乗ずる値は屋根の種類(軽い屋根か重い

屋根)によって数値が変わります。屋根の重さに合

わせた構造計算によって出された筋交いや柱の量

で建てられます。瓦などの重い屋根とスレート葺きな

どの軽い屋根の地震に対する安全率は同じなので

す。屋根を軽くすれば地震力や風圧力に対して安心

いう訳では決してありません。大切なのは構造の

強化なのです。耐力壁・土台・基礎がしっかりしてい

れば屋根材がなんであろうと地震にも耐えることが

できます。

違う視点で考えれば、現在の建築基準法で構造計

算されて建築する瓦屋根のお家は、しっかりした頑

丈な壁・土台・基礎等ではないと建てることができま

せん。瓦屋根の新築住宅地震や台風に強い証し

なのです




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 建築確認申請時に構造計算書の提出が義務付けられていますので、耐力壁など入力してCADで算出してい

ます。コンピューターはやっぱり早いです。

でもアナログでの確認も必要です…。資料片手にがんばります。