『健康』と『住まい』は隣り合わせ

外より家の方が3倍以上危険

外出するご家族に『いってらっしゃい。(車などに)気をつけてね!』 は安全を願って日常何気なくかける言葉ですよね。 じつは日本の多

くの住宅ですと、『おかえりなさい。気をつけてね!』 が正しい言葉がけなのをご存知でしょうか?

 なぜなら、交通事故で亡くなる人より家庭内の不慮の事故で亡くなる人のほうが、はるかに多く、交通事故で亡くなる人の実に3倍 以

上の人がおうちの中の事故で亡くなっているからです。さらにその人数は年々大幅に増加しています。  

もっとも安全であるはずの住まいの中で…いったいなぜなのでしょうか?
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家庭内の不慮の事故の中で、寒い時期の入浴中の突然死が多発しています。 この突然死には温度の急激な変化で血圧が上下に

大きく変動することが原因で起こる健康被害のことで、『ヒートショック』といわれて います。

失神・心筋梗塞・脳卒中などを引き起こします。意識がもうろうとなり、そのままバタンと倒れ、それから救急車…。  

今までの生活が瞬く間に暗転し、何年間も寝たきりになってしまうこともあります。
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※消費者庁平成28年資料:「東京都福祉保健局東京都監察医務院のホームページに公開されている「東京都 23 区における
入浴中 の事故死の推移より過去 10 年間 (平成 16 年~平成 25 年) の月当たりの平均件数」から作図。 

家庭内事故の発生場所で風呂場や脱衣室がもっとも多く、ヒートショックによる死亡者は冬場の11月~3月に大幅に上昇することが 

わかっています。 平成28年(2016年)の1月に消費者庁から 『冬場に多発する高齢者の入浴中の事故に御注意ください! 』 

との注意喚起が ありました。 入浴する際の身体状況や入浴の環境によっては、意識障害を起こし溺水する等重大な事故につなが

る危険性が あり、 持病が無い普段元気な人でも入浴事故が起こるとのことです。

 厚生労働省の人口動態統計による家庭の浴槽での溺死者数は、 平成 26 年に 4,866 人で、平成16 年と比較し、10年間で  

約1.7 倍に増加しました。このうち約9割が 65 歳以上の高齢者で、特 に 75 歳以上の年齢層で増加しています。

 これは高齢者人口が増えるに従い、入浴中の事故死が増えてきていると考えられます。

家庭の浴槽以外での溺死を含めても、日本の 高齢者の溺死者数は欧米に比べ多くなっています。

 4,866人は救急車が到着した時に 風呂場で亡くなっていた人のみであり、風呂場や脱衣室で倒れて病院に搬送された後に亡くな

っ た人の数は含まれていません。 実際 の推定結果の報告人数は年間1万9,000人(死因が溺水以外の疾病等と判断されたもの

を含む)になるとのことです。
全日本 交通安全協会によれば、2015年の交通事故死人数が4,113人で幸いなことに年々減少しつづけています。 

 今後、自動で運転してくれるという、『自動運転車』 が実用化し普及すると、さらに千人台まで低下すると予測されているそうです。 

外よりもずっと、安全だと信じ切っていた家の中での死亡事故は、交通事故で亡くなる人の実に3倍以上であるということに目を向け 

て、その上で低温のリスクについてよく認識していくことがとても大切なことです。
 家庭内の不慮の事故だけでなく、呼吸器系、循環器系、神経系などさまざまな病気も、冬に病状が悪化し死亡するケースが多いと さ

れています。 世界五大医学雑誌の一つとして知られる『ランセット』(イギリス)に掲載された調査※によれば、日本人年間120万人

全死者のう ち、9.8%が温度低下による影響で亡くなっているという。

つまり、約12万人が冬に低温の影響を受けて亡くなっています。 

※2015年5月に国際的な医療専門家による調査分析結果が報告されました。
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資料:第68回日本公衆衛生学会総会2009より上記グラフでも示す通り、※循環器疾患の死亡者は冬期に集中しており、

住宅の寒さが循環器疾患を増大させています。 ※循環器系疾患…心臓発作や脳梗塞といった血液の流れに関するもの。
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資料:伊香賀俊治,江口里佳,村上周三,岩前篤,星旦二ほか: 健康維持がもたらす間接的便益(NEB)を考慮した住宅断熱の投資 評価,日本建築学会環境系論文集,Vol.76,No.666,2011.8 慶應義塾大学 伊香賀俊治研究室
暖かい住宅=高断熱住宅です

 住まいの断熱性が高いほど病気の改善効果が示されています。 

冬場の窓の結露はカビやダニを発生させ、体調不良の原因になりますが、高断熱の家では結露が少なくなるため、空気中に飛散

するカビの胞子の量が減り、ぜんそくやアトピー性皮膚炎の皮膚の状態改善などの良い影響を与えると言われています。  

また、住まいの室温をバリアフリーにして、家の中全体が暖かくなると、寒い冬に縮こまって過ごす時間が減り、日常の運動量が

向上 します。日常的な運動は免疫力を高めるので、健康的な毎日を送ることへとつながっていきます。

 『健康』と『住まい』はいつも隣り合わせなのです。なによりも大切な家族の安全と健康的な毎日を過ごす為に、高断熱の住まいに

してみませんか?